現在の「県民総合文化祭」の前身であった「愛媛芸術祭」が開催されていた昭和30年代、県内の古典日本舞踊を継承する「愛媛舞踊名流会」が開催されていました。
この会を基に本協会が設立されました。以来、流派を超えて協同し、日本舞踊の継承発展のための諸活動を続けて、令和4年で設立45周年となりました。　「愛媛舞踊名流会」の開催、「県民総合文化祭」への参加出演、「愛媛邦楽合同演奏会」等への参加出演、「野球拳おどり」など、地域文化イベントへの出演を続けています。これからは、若年層へ対象を特化して、舞踊継承・育成を中心とした事業実施をしていきます。

あいさつでも触れましたが、会員各派団体の構成員の高齢化・減少（この10年で約２割減）などで協会設立趣旨のメイン事業である「愛媛舞踊名流会」の開催に支障をきたしてきています。加えて、このところの「コロナ禍」で開催支障を増幅させている状況が続いています。この流れが重要な参加出演事業である「県民総合文化祭・邦楽・邦舞公演」などにも大きな影響を受けています。
ライフスタイルの変化で、日常生活での和の様式（日本間、そこでの立ち居振舞いなど）が少なくなっていることが基本的な要因となっていることは否めません。いかに古典に親しんでもらうか、後継者を育成するかが急務であると思われます。
愛媛県・県文化協会でも同様な認識に立ち、県ではフェスティバル事業として「子ども伝統文化フェスタ」、県文化協会では「伝統文化未来づくり」事業をそれぞれ実施していただいていますが、これからも全員力を合わせ、また他の古典芸能団体とも協同で取り組んでいかねばと考えています。

会長　小泉 新

流派を超えて日本舞踊の継承発展を柱として、昭和52年（１９７７）の協会設立から令和4年で設立45周年を迎えました。
協会設立の主旨に沿い、主要事業の「愛媛舞踊名流会」の開催を始めとして、「県民総合文化祭」への参加、研修会の開催等、充実した諸事業の実施を続けてきましたが、加盟会員団体の構成員の高齢化、若年世代の古典芸能への無関心など右肩下りのトレンドの中で、年々事業実施が難しくなってきている状況にあります。
このような流れもあり、近年は古典舞踊を継承する若い世代、とりわけ子どもたちの育成に各流派が力を合わせ、工夫して取り組んでいかねばと考えているところです。